ケーススタディ

パン類の賞味期限を伸ばす

Fresh baked Homemade Garlic Butter Buns. Black background.

製パン市場の食品メーカーは、食べるのに適した期限である賞味期限に関連した難しい問題に直面しています。機能性素材はパン類などの風味をそのままにし、これを損なうことなく、賞味期限を伸ばすことができます。また、食感や匂いなど別の性能特性もそのまま保たなければなりません。このような機能性素材がなければ、多くのパン類の賞味期限は短くなり、大量の廃棄物の発生と、製パン市場で事業を営む企業の収益性低下を招きます。賞味期限の短縮は、製品の品質保持に関わる時間的制約でパン類の長距離移動が不可能になり、輸送面の課題の一因ともなります。

 

課題を克服する

Nagase Food Ingredientsのエキスパートチームには、製パン業界の企業と共同でこうした非常に重要な課題に取り組むための製品と能力、そして専門知識があります。研究と分析を通じて、わたしたちのチームは主要な特性を保持し、賞味期限を伸ばす可能性を秘めた素材を見極めてきました。そして、この素材の提供のみならず、内部エキスパートを活用し包装ソリューションの向上を図っています。

パン類の賞味期限を伸ばすためには、賞味期限に関わる老化、変性、変色などを抑えながら、同時に既存の食品特性を保持・向上させることのできる素材を見つける必要があります。例えば、製パン市場では、多くの企業がすぐに輸出する製品や、後日出荷するためにプリベイクする製品の賞味期限を伸ばす方法を模索しています。こうした企業が求めているのは、製品の風味や食感を変えることなく、パン類を冷凍できるソリューションです。

 

わたしたちのアプローチ

お客様からアプローチがあったとき、わたしたちは先方のニーズと障害物について徹底的に話し合います。その障害物の原因を、既存のレシピ、手法、手順の評価を含め、総合的に検討します。研究を進めるなかで、製パン会社が現在直面している、味、匂い、食感、輸送まわりの懸念など課題の精査と分析を行い、次に、この情報を手持ちのデータと組み合わせ、レシピの改善版を開発し、それをラボで試験します。

 

素材と包装

わたしたちのチームは、賞味期限を伸ばし、主要な特性を保持する一助となる幅広い素材を提供しています。

主軸製品の1つが、トレハロースのリーディングブランド「トレハ®」です。天然由来の糖質で、保湿を促して食品を新鮮な状態に保ちながら、食感、風味、香りを高める効果があります。試験ではトレハ®を使い、製品の硬化を抑えられることを発見しました。トレハ®はでん粉の老化を抑制し、保湿を高めることもできます。

わたしたちが活用しているもう1つの素材が、デナベイク™ EXTRA,です。これは微生物アミラーゼで、パンに使用すると、腐敗を防ぎ、食感を高めることができます。試験を行うなかで、冷凍生地の膨らみと安定性を向上させ、また、酵素と発酵促進によりカビの繁殖抑制にも効果があることが分かりました。

包装材料もパン類の賞味期限に影響を与えます。わたしたちは、過度の湿気を減らす、密閉真空包装(バリア包装)などの包装ソリューションを見つけることができます。

*注意:すべての素材やすべての包装を、どの国でもご用意できるわけではありません。

 

今後の展開

Nagase Food Ingredientsの機能性素材と新たな包装ソリューションを組み合わせることで、パン類の食感や風味など主要な性能特性を保持しながら、賞味期限を伸ばすことができる。わたしたちの研究開発はそれを実証してきました。

NAGASEグループでは、お客様の要件を満たす独自の機能性ソリューションのラインアップを揃えています。お客様の賞味期限や加工食品の課題解決で当社がどのようなお手伝いができるか詳しくは、当社にお問い合わせください。

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