サプライチェーンにおける脱炭素への貢献

企業のGHG排出量算出を支援し、業界全体の脱炭素経営をサポート

NAGASEグループは(株)ゼロボードとの協業を通じ、GHG排出量算定の支援を目的としたパッケージの展開など化学業界で培ってきたネットワークを活かしながら、サプライチェーン全体の脱炭素実現に向けた取り組みを進めています。

サプライチェーン全体におけるGHG排出量の把握が脱炭素経営の課題に

カーボンニュートラルへの取り組みがグローバルで加速する中、企業における脱炭素経営への移行は待ったなしの状況になっています。企業には自社が直接排出したGHGの量や削減目標のみならず、事業活動に関係するサプライチェーン全体におけるデータの開示と削減が求められるようになりました。

企業にとっては、自社のGHG排出量(Scope1)に関しては多拠点からのデータ収集の作業負担や専用のソリューション導入におけるコスト、サプライチェーン排出量(Scope3)に関しては一次データ(サプライヤーの製品・サービスごとの排出原単位)の入手の難しさが課題となっています。加えて化学業界のサプライチェーンは非常に長く、グローバルにまたがっていることも、Scope3の排出量把握をさらに困難にしています。

(株)ゼロボードと協業し、GHG排出量算定・可視化をサポート

これらの課題を解決するため、長瀬産業(株)は2021年9月から(株)ゼロボードと業務提携し、化学業界を中心に、GHG排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」の販売を通じて企業の脱炭素経営をサポートする取り組みを開始しています。

GHG削減の施策を立てる第一歩は、自社が排出しているGHG排出量を把握することです。NAGASEグループは「zeroboard」を導入した企業のGHG排出量の可視化を支援し、ともに削減策を検討し、現場からのフィードバックを参考にGHG排出量削減の具体的なソリューションを開発・提供するなど、企業の脱炭素経営へのシフトをサポートしています。創業以来、化学業界で培ってきた専門性や、サプライチェーンの川上から川下におけるお取引先1社1社との強固な関係など、NAGASEグループならではの強みが活かされています。

TNAGASEグループと(株)ゼロボードの協業

NAGASEグループのカーボンニュートラル

NAGASEグループは、2022年1月にグループ全体におけるカーボンニュートラルを宣言し、以下の目標を掲げています。

2030年目標

  • Scope1、2を46%削減(2013年比)
  • Scope3を12.3%以上削減(2020年比)

Scope3までの具体的な数値目標は、難易度の高い取り組みといえます。お客様と協力してサプライチェーン上におけるGHG排出量削減に取り組む上で、まず自社が高い目標を掲げてGHG排出量算定に取り組み、化学業界における脱炭素経営のモデルケースの確立を目指します。

GHG排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」

自社のGHG排出量算出の効率化だけでなく、企業活動やそのサプライチェーン由来のGHG排出量を、国際基準であるGHGプロトコルの区分に基づいて算定・可視化。サプライチェーン上のユーザー企業間でGHG排出量データを連携して共有できるほか、使いやすいインターフェースや、中小企業でも導入しやすい低価格帯のプランも展開することで、作業負担やコスト面といった課題にも対応しています。

INTERVIEW

お取引先の声をスピーディーに共有

古川 翔一

スペシャリティケミカル事業部
環境ソリューション課

お取引先のGHG排出量算定・可視化をどのようにサポートしていますか?

サプライチェーン上のGHG排出量の算出は、データ収集や算定作業が非常に複雑かつ、一企業で取り組みを進めるのが非常に困難で、多くの企業が課題を抱えています。NAGASEグループは、化学業界におけるネットワークや専門性を活かして、サプライチェーンの川上から川下まで多くの企業と対話ができる関係性にあります。そのような強みを活かして、お取引先のGHG排出量可視化を支援しています。社内の営業チームも事業部横断型の若手を中心とした編成で、各種業界、サプライチェーン上のお取引先から得られた生の声をスピーディーに共有できる仕組みを構築し、社内外の推進力となっています。

「zeroboard」を導入後のお取引先の反応はいかがでしょうか?

「zeroboard」はサプライチェーンにおけるGHG排出量の算定だけでなく、将来的には企業間のデータ連携によりサプライチェーン上の各企業が協働し、Scope3の削減の取り組みを促進することができます。2022年1月より「zeroboard」製品版の販売を開始し、既に多くの企業で導入されています。業界も香粧品、塗料、自動車部品、化学素材など多岐にわたり、「自社のGHG排出量をスムーズに可視化することができた」といった声や、「今後もNAGASEグループの強みを発揮して、自社のGHG排出量削減に協力してもらいたい」といった期待の声もいただいています。

「zeroboard」を導入後のお取引先の反応はいかがでしょうか?

「zeroboard」はサプライチェーンにおけるGHG排出量の算定だけでなく、将来的には企業間のデータ連携によりサプライチェーン上の各企業が協働し、Scope3の削減の取り組みを促進することができます。2022年1月より「zeroboard」製品版の販売を開始し、既に多くの企業で導入されています。業界も香粧品、塗料、自動車部品、化学素材など多岐にわたり、「自社のGHG排出量をスムーズに可視化することができた」といった声や、「今後もNAGASEグループの強みを発揮して、自社のGHG排出量削減に協力してもらいたい」といった期待の声もいただいています。

今後の展望はいかがでしょうか?

お取引先が抱える課題は、GHG排出量の可視化においても多種多様です。今後も、グループ内及び(株)ゼロボードとの協業を通じて、それぞれのお取引先の課題に適切な解決策を提案していきます。また世の中が目まぐるしく変わっていく中で、GHG排出量の可視化・削減支援にとどまらず、生物多様性や水環境などへの環境対応も進めていき、お取引先のあらゆる課題を解決する「伴走者」として、NAGASEにしかできない価値を届けていきたいと思います。

長瀬産業ゼロボード 推進チームのメンバー