価値創造の歴史

沿革

イノベーションとひたむきな努力。それが長瀬産業のこれまでを形作ってきました。そして、パートナーと共に改革と成長に尽力することが未来の成功を形作ります。

業界をリードしておよそ200年

長瀬産業株式会社は、1832年に京都で創業した化学系専門商社です。NAGASEグループは、世界各地の業界をリードする製品を日本国内で独占的に輸入販売する権利を有する総代理店としてスタートしました。やがて、当社の技術力と情報力、そしてグローバルネットワークを活かし、商社としてのサービスのみならず、優れた製造、加工、そして研究開発機能を提供するハイブリッドモデルへと事業の転換を果たしてきました。創業200年となる2032年に向け、「温もりある未来を創造するビジネスデザイナー」として社会に貢献していきます。

創業

NAGASEグループのルーツは1832年にさかのぼります。長瀬伝兵衛がその年、京都・西陣で紅花や布海苔、澱粉を扱う問屋「鱗形屋」を創業しました。その後、人造染料を取り扱い始めたことで、化学業界での基盤を確立しました。

主要な海外メーカーとの関係構築

1900年代に入ると、NAGASEグループは化学品の可能性を追求し、海外メーカーとも取引をし始めます。輸入事業を拡大させるなか、1901年にはフランス・リヨンに出張所を設けました。それを契機にスイスのバーゼル化学工業社(当時はチバ社)や、米国のイーストマン・コダック社(現コダック社)とデュポン社をはじめとする、海外メーカーとのパートナーシップを拡大させていきます。当時の日本にはなかった技術等、最先端の製品を海外から輸入し、化学品の専門商社として飛躍しながら、NAGASEグループは新たな価値を提供していきました。

メーカーとしての機能を強化

創業以来、NAGASEグループは多様な事業展開を行ってきました。1970年にエポキシ樹脂を製造する長瀬チバ株式会社(現ナガセケムテックス株式会社)をチバ社との共同出資で設立し、その翌年には、GE社との折半出資でエンジニアリングプラスチックス株式会社(EPL)を設立しています。工場も続々開設するなど、製造・加工といったメーカーとしての機能の強化・拡充を推進しました。

研究開発機能での優位性を発揮

1990年代以降、研究開発機能の拡充を本格化させています。1990年にバイオ関連の研究開発拠点となるナガセR&Dセンター(現ナガセバイオイノベーションセンター)を設立し、2000年代に入り、ナガセケムテックス株式会社のエポキシ樹脂の工場として中国・長瀬電子材料(無錫)有限公司を設立しました。また、ドイツのPac Tech社を子会社化しています。2007年には、オープンイノベーションラボであるナガセアプリケーションワークショップを開設し、研究開発機能においても優位性確保を推進しました。

食品素材ビジネスを本格化

バイオテックへの注目も高まり始めた2010年代に入ると、NAGASEグループは食品素材事業を強化するため、バイオテックに特化した株式会社林原を2012年に、米国の食品素材販売・加工会社でグローバルな販売網を有するPrinovaグループを2019年に、それぞれ子会社化しました。これらの新たな企業グループ間でのシナジー創出により、食品素材事業を本格化し、グローバルに展開しています。

サステナビリティを推進

NAGASEグループは、商社、製造・加工、研究開発などさまざまな機能を持つ企業体に成長しました。それらを駆使し、新たな機能も加えながら、ビジネスデザイナーとして、多彩な価値の創造に努めてまいります。近年はサステナビリティ経営にも注力し、2020年にはサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ基本方針も定めました。社会とNAGASEグループの持続可能な成長のため、社会・環境問題の解決に貢献することを目指しています。